アルバム「Like a Bird」の楽曲解説を掲載しました。
アルバム「Like a Bird」の楽曲解説
音楽を作る上で心掛けていることがあります。
「音数少なく美しく」
音数が多いと華やかになるし、それはそれで憧れなのですが、
自分には似合わないような気がして。
結果、年々、音数が少なくなっていきました。
その中でどれだけ伝えられるか。
Like a Bird 鳥のように…
感じ取っていただければ嬉しいです。
1曲目「Waltz for the Moon」
「Waltz for the moon」の月は満月です。
静かな夜の月をイメージした曲は、これまでもジャンルを問わず沢山作られてきていますが、
この曲では満月の夜の心のざわめきを表現してみました。
ワルツは月のうさぎが餅をつくリズムです。
2曲目「amaoto」
短いフレーズの転調で憂いを、左手の単調なリズムで延々と止まない雨の音を、
更に雨粒を表すために、タイトルを小文字のアルファベットにしました。
3曲目「Like a Bird」
アルバムタイトル曲です。大空を自由に羽ばたく鳥への憧れは永遠。
開放感、幸福感に浸って大きく深呼吸したくなる曲です。
4曲目「Lonicera」
親しみやすいシンプルなメロディーをやさしいタンゴ風アレンジで仕上げました。
「Lonicera」はスイカズラの花の学名です。
タイトルの意味は、中盤のメロディを聞いて気付かれた方だけのお楽しみ。
後に、スイカズラが私の母校の校章で、校舎の周りにも沢山植えられていたことを知りました。
そのことを自分の作った曲に教えてもらうという、不思議な縁を感じる曲です。
更には、フィンランドの音楽ユニット「Trio Emolli」によってフィンランドの歌詞が付けられ、
定番のレパートリーとして演奏されることになるなど、海を越えたご縁までいただいています。
5曲目「Maia」
もともとピアノ曲を作曲しようと思ったきっかけはのひとつは、
家族がアロマの仕事「maia aroma&herb」を始めることになって、
私もリラクセーションの音楽など作ってみようかな…と思ったことでした。
巷にはヒーリングミュージックは沢山あるのですが、
もう少しメロディアスで主張があって耳に残る感じで…
何より自分自身が癒されるリラクセーション音楽を作ろうと思いました。
その第1作目がこの曲です。
maiaとは、ギリシャ語で「春の女神」の意味で、5月「May」の語源でもあります。
「maia aroma&herb」のコンセプトにもなっていて、そのまま使わせていただきました。
イメージは緑の中を吹き抜ける風。
共感覚持ちの私は、Emのキーに緑を感じるので、プラス疾走感でもうそのようにしか聞こえません。
とにかく、第1作目ということで、思い入れの強い曲です。
全てはここから始まりました。
春の女神さま、降りてきてくれてありがとう!
6曲目「晴待草」
春を待つ草…というイメージで作った曲ですが、春待草=スミレの一種だそうです。
この曲はあえて季節も花も限定せず、「晴れ」「お日さま」を待つというタイトルにしました。
幸せがすぐそこまで来ている…
その予感だけでも心が晴れていく気がします。
7曲目「Footsteps」
少し怪しげに忍び寄ってくる足音。
あしながおじさんの靴音がイメージです。
8曲目「Prayer」
祈り。
絶対に叶えて欲しい願い。
それは意外に自分のことではなかったりします。
炎のような熱い激しい思い…どうかどうか届きますように。
そんな祈りを込めて作った曲です。
9曲目「花明り」
春になると満開を迎えた桜の花びらが闇に舞う映像が頭に浮かびます。
1本の大きな桜の木が辺りを優しく照らしている夜の景色をそのまま音にしました。
10曲目「Labyrinth」
同じところをぐるぐると、なかなか抜け出せない…
時に誰もがさまよってしまう思考回路がテーマです。
決して望みを捨てずに歩めば、迷いの森の果てに必ず微かな光が見えるはず…
諦めない気持ちを曲にしました。
11曲目「Lemongrass and Mint」
タイトルは朝に飲むハーブティーのブレンドです。
私にとっては究極の万能薬で、少しの不調ならほぼこれで凌げます。
曲のキーはDなので、共感覚で黄色を感じる方もおられると思います。
レモングラスはレモンに似た香りで、葉っぱなので色は緑ですが、お茶にすると黄色になります。
レモングラスとミントの香り、レモンイエロー、爽やかな風を感じていただければ嬉しいです。
12曲目「いのち」
いのち、人生。
さまざまな避けて通れない困難があります。
それでも、いのちの終わりに「ありがとう」と言えたら、幸せなことだと思います。
最後の一瞬の盛り上がりに思いを込めました。
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